2022年06月25日

『グローリア』の練習が始まりました!

来年のグリーン・エコー第63回演奏会で、ダン・フォレスト作曲『ユビラーテ・デオ』と共に歌う、カール・ジェンキンス作曲『グローリア』の練習が始まりました。

ジェンキンスの曲は第55回演奏会(2013年)に『レクイエム』、第59回(2017)に『平和への道程』を歌っています。それぞれ思い出深く、入団直後の『レクイエム』では静寂な加賀千代女や葛飾北斎などの辞世の句と「ディエス・イレ(怒りの日)」などの対比、そして『平和〜』では最終曲「平和がよい」の戦争から解放された喜びに満ちた、リズミカルな鐘の響きが忘れられません。

『グローリア』はラテン語のテキストによる楽章と、聖書の引用による楽章にわかれています。第III楽章はラテン語ではなくヘブライ語による詩編(150)を歌うことになりました。手拍子をとるため、楽譜を手放さなければなりません。(YouTubeで見ると片手で楽譜を持ったまま、もう片方の手で腰のあたりを叩いている合唱団もありますが、音はほとんど聞こえてきません)

「ステイホーム」の頃読んだ本に、「(コロナウイルスが過ぎたあとも)忘れたくない物事リスト」を作っておこうというメッセージがありました。その頃のノートに、聞いた曲、歌いたい曲のリストと共に「ミサに参加する」という書き込みをみつけました。たぶん、ミサ曲をもっと深く理解したい、と思ったのでしょう。

『グローリア』を練習し始めて、久し振りに母校の聖堂を訪れたいと思う今日この頃です。(U)
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2022年06月13日

守りたいもの

どのようにして出会ったのかよく覚えていないのですが、私には、若いころから好きな詩があります。
茨木のり子さんの『自分の感受性くらい』という詩です。
「ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて」*という書き出しで始まり、「駄目なことの一切を
時代のせいにはするな わずかに光る尊厳の放棄  自分の感受性くらい 自分で守れ
ばかものよ」*という叱責の言葉で終わるこの詩は、1977年に発表されました。茨木のり子さんは1926年生まれ、2006年に79歳で亡くなった詩人で、敗戦からずいぶん経ってから、戦時中の自分のことを振り返ってこの詩を書かれたようです。
いつ読んでも、ちょっと叱責されているようなこの語り口に、ドキッとさせられるのは私だけでしょうか。

私は、歳を重ねるにつれ、知ったかぶりになっている自分に気づいたときなどにこの詩を思い出します。
道端の小さな花や、木々の花、小さな生き物に心動かされたり、雄大な自然を前に感動したり、美しい音楽や絵画を聴いたり観たりしてうっとりしたり、物語の主人公と共に書物の中に入り込んだり、友達の気遣いが心に沁みたり、世の中の不条理に腹を立てたり・・・、美しいものを美しいと感じ、有難いことに感謝し、腹立たしいことには腹を立てるという、自分の心の柔らかな部分を無くしてはいけない、それは守っていかねばならないことだと思っています。

実は、今年3月に2年ぶりに開くことができたグリーン・エコーの演奏会のステージで、オーケストラの美しい音、合唱の他のパートの声を聴きながら、自らも歌い、音楽に浸っている幸せを改めて感じ、心が震えたのです。そして、その時の心の震えを忘れたくないと思いました。

どんな時代にも、またどんなに歳を重ねても、この世界の美しいものに心を揺らすことができるばかりでなく、この世の不条理に怒ることのできる、柔らかくて、しかも強靭な心を自分の中に育み守っていきたいと思います。
皆さんの守りたいものは何でしょうか?(M)

*詩の引用は、茨木のり子著『自分の感受性くらい』(花神社 1977年)から
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2022年06月12日

久し振りの合唱祭

6月11日。小雨降る中、稲沢での合唱祭に参加しました。
私達グリーン・エコーはEFブロック、10団体の中の2番目。来年の演奏会レパの中からズールー語による喜びの歌を発表。
アマフーボー!の掛け声から始まり、ノリノリのリズムで楽しく歌えました。
高校や大学の合唱団の若くて澄んだ声の美しいハーモニー。かと思えば、Dancing Queenを面白い振付で、楽しく聴かせてくれる合唱団もあり。
合唱祭は、他団の活動を知る良い機会です。最後は会場中での全員合唱。
マスク着用、一席空けて着席、ステージでは人と人の距離を取る等、コロナ感染を配慮しながら、久しぶりに合唱祭が開催され、参加出来たことは本当に嬉しいです。(あ)
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