14日の木曜、待ちに待った団全体での練習がありました。曲は来年3月の演奏会で歌う、ベートーヴェン『荘厳ミサ曲(ミサ・ソレムニス)』です。練習休止期間があり、再開してもパート練習が中心だったので、全体での練習はおよそ半年振り。他のパートが聞こえる練習はやはり楽しいです。
きちんと声を出しての自主練習は、隣と近接した自宅では難しく、歌う力が衰えていることを嫌でも感じますが、ここで自分を甘やかしては練習になりません。課題ばかりが目につくけれど、とにかく歌えることが今は嬉しく、一つずつクリアしていきたいと思います。
さて、その翌日の金曜日は、名フィル第九の練習がありました。私も愛知県合唱連盟の一員として毎年出演してきたのですが、昨年はコロナの影響でプロの少人数合唱に変更され、残念ながら練習も出演機会もありませんでした。第九が歌えない秋冬がどれだけ味気なかったか…。今年は職場の事情もあり9月から始まっていた練習も休みがちでしたが、ようやく参加できるようになりました。今年こそは私たちに歌わせてもらえますようにと祈っています。
ミサ・ソレムニスと第九、どちらもベートーヴェンの晩年の傑作です。当時の社会情勢は厳しく、ベートーヴェンは捕らえられるかもしれない状況で作曲、初演したと聞きました。この2曲は、私をとても奮い立たせてくれます。
私の人生で、歌いたいのに歌うことが許されなかったのは、このコロナ禍が初めてです。一時期、致し方ないこととはいえ、合唱が目の敵にされたのは非常に悔しかったです。それを乗り越えて歌えるのがこの2曲であるというところに、運命のようなものさえ感じます。第九本番まで2ヶ月、ミサ・ソレムニスまでは5ヶ月。もっとも大事なのは、自分でベートーヴェンの思いを歌いきってみせる、という熱意だと思います。感染対策に細心の注意を払いながら、精一杯歌いたいと思っています。(A)
2021年10月18日
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